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本記事ではこんな疑問に答えていきます。
メラトニンと睡眠薬の違いはもちろんですが、よくある勘違いについても解説しています。
後半まで読めば、メラトニンサプリ・睡眠薬のそれぞれの危険性の違いも理解できます。
メラトニンも睡眠薬も正しく使えば有効なので、危険性についても理解して正しく恐れながら使ってもらえたらと思います。
目次
メラトニンと睡眠薬の違い
まず結論から。
メラトニンと睡眠薬は違います。
でも、完全に別物か?と言われると答えに困ります。
ややこしいので順番にいきます。
メラトニンとは
メラトニンとは❝動物、植物、微生物に存在する内因性ホルモン❞とされています。
カンタンに言うと、メラトニンは
- 体内で作ることができるホルモン
- 薬じゃないし、化学物質でもない
睡眠薬とは
それに対し睡眠薬とは、
不眠症や睡眠が必要な状態に用いる薬物である。
とされています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9D%A1%E7%9C%A0%E8%96%AC
つまり、
- 体内で作るホルモンではない
- 工場でつくられる科学的な薬
だから、メラトニンと睡眠薬は違います。
ではなぜ、完全に別物と言えないのか?
睡眠薬にも違いがある
睡眠薬は化学構造によって色々な種類に分類されます。
ベンゾジアゼピン系
非ベンゾジアゼピン系
メラトニン受容体作動薬
オレキシン受容体作動薬
バルビツール酸系
メラトニンって睡眠薬なの?と勘違いする人が言う睡眠薬とは、メラトニン受容体作動薬のことでしょう。
名前が似ていますからね。
メラトニン受容体作動薬
メラトニン受容体作動薬とは、メラトニンのような働きをするお薬です。
となると、メラトニンは天然のメラトニン受容体作動薬、ということもできませんか?
しかも、メラトニン受容体作動薬の中にはメラトニンが主成分のメラトベルというお薬があります。
つまり、メラトニンという睡眠薬もあるのです。
だから結論を正確に言うと、
メラトニンは睡眠薬のような働きをするけど
体内で作るメラトニンは睡眠薬ではないけど
工場で作るメラトニンは睡眠薬である
余計ややこしいですか?
メラトニンと睡眠薬の効果の違いは?
ここまででメラトニンと睡眠薬の違いはわかったと思います。
では、メラトニンと睡眠薬はどっちがいいのか?を考えていきます。
効果の違いは?
まず、メラトニンとメラトニン受容体作動薬の効果の違いはあるのでしょうか?
メラトニン受容体作動薬は、メラトニンと同じ働きをするので、効果としては同じです。
当たり前ですね。
効果があるのはどっち?
では、メラトニンと睡眠薬の強度というか効き方の違いはどうなんでしょうか?
日本国内で処方されるメラトニン受容体作動薬は、ロゼレム(ラメルテオン)とメラトベルの2種類があります。
※メラトベルは2020年に承認された小児用のお薬です。
色々と調べてみるとロゼレム(ラメルテオン)の論文が多かったのでその結果をまとめると、
睡眠導入効果はロゼレムの方が睡眠促進効果が10倍強かった
メラトニンは睡眠時間を延ばさなかった
興味のある方はジョンズ・ホプキンス大学医学部精神科の論文に目を通してみてくださいね。
つまり、効果の強度・効き方としては、メラトニンより睡眠薬(メラトニン受容体拮抗薬)の方が強いようです。
睡眠薬の方がいいの?
では、メラトニンよりメラトニン受容体作動薬の方が効果が強いなら、やっぱり睡眠薬の方がいいじゃん?と思いたくなりますが、ちょっと待ってください。
即効性がない
2週間継続しないと効果出ない
これもジョンズ・ホプキンス大学医学部精神科の研究でわかっていることです。
つまり、睡眠薬は飲んだからすぐによくなる、というものではないんです。
計画的に始めないと睡眠薬の効果が得られないだけでなく、危険まであるので気を付けてください。
そもそも睡眠薬は…
じゃあ、計画的に睡眠薬を飲んだらOKか?というと、これも違います。
- 睡眠薬は処方薬
そう、睡眠薬が必要かどうかはお医者さんが判断することです。
なぜお医者さんが判断するのかというと、副作用や依存性の問題があるから。
要は、睡眠薬には危険があるということ。
ちょっと脅かしてしまいましたが、正しく恐れるために睡眠薬の危険性について確認していきます。
メラトニンと睡眠薬の副作用・依存性の違いは?
メラトニンと睡眠薬の副作用・依存性に違いがあるのかみていきます。
メラトニン:なし
メラトニン受容体作動薬:なし
その他の睡眠薬:あり
このことはイギリス ブリストル大学の論文にも書いてあります。
副作用に関しては全くないわけではないので、個人差はあります。
ただ、依存性についてはメラトニンもメラトニン受容体作動薬も違いはなく、依存性がないとされています。
いずれにしても睡眠薬の場合は、お医者さんに相談してちゃんと処方してもらって用法容量を守って使ってくださいね。
一方のメラトニンサプリの場合、個人の判断で飲むことはできますが、過剰摂取には気を付けて適量を摂取するようにしましょう。
メラトニンの適量については調査が完了次第、記事にします。
まとめ|メラトニンと睡眠薬の違い
メラトニンと睡眠薬の違いについて最後にまとめます。
メラトニンは睡眠薬ではない
メラトニンより睡眠薬の方が効果強い
睡眠薬は医師に処方されないと飲めない
メラトニンサプリなら個人ではじめてもOK